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 話の百科・夏のフグ

 朝日友の会で発行している「アサヒメイト第271号」平成12年10月1日号(発行所/朝日友の会事務局)から転載。

 フグのフルコースに挑戦

 関西では丑の日にウナギを食べ、梅肉でハモを食べるのが最高といわれる。今年も、丑の日の前に、関西国際空港に台湾や中国からウナギがどっと到着した写真が新聞などを賑わした。「9割まで輸入」という話は興ざめだが。
 まてよ、冬越しのエネルギー源の主役のフグ(河豚)は夏の“エネ源”にも通用するはず、と天邪鬼(あまのじゃく)的発想が浮かんだ。「シーズン外は特注でいけます」。ならば、と7月中旬にグループで大分市にある大分東洋ホテルへ挑戦に出かけた。

 エアコンが季節感をなくす

 もちろん天然ものを使う。フルコース1人前8000円と手ごろ。ヒレ酒を飲みながらのサシやチリの味は格別。最後の雑炊が3杯もお代わりするうまさ。「夏のフグもいいぞ。昔と違って冷房が季節感をなくした。冗談だけれど“肝を冷やす”意味でもいける」

 フグのぬか漬け

 フグといえば、石川県特産の「フグのヌカ漬け」が絶品だ。塩漬けの後ヌカに漬け5年越しで仕上げる。この間にフグ毒が抜ける。火であぶって、ご飯と食べる。食欲がなくなる夏にいい。イワシのぬか漬けを、イワシの“へしこ”というが、いわばフグの“へしこ”だ。“へしこ”とは、広辞苑によると「圧(へ)し込む」。いずれにしても九州ではフグは“フク”といい、「福」に通じる。うまい物を食べて「福」になれるなら“フク”大いに食うべし。(大阪成蹊女子短大講師) 


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