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 秋の立山高原を歩く


 朝日友の会で発行している「アサヒメイト第307号」平成15年10月1日号(発行所/朝日友の会事務局)から転載。

▼一足早い高原紅葉散歩

 立山は麓からケーブル、高原バス、頂上の真下を貫くトロリーバスなどで黒部湖・扇沢までの「立山黒部アルペンルート」が開通して31年になる。「雲の上までハイ ヒールで」が話題を呼んだ“交通革命”。トロリーバスなどは「立山黒部貫光会社」(観光でない)の経営。この高原を時には歩いてはいかが。9月下旬、室堂平周辺から紅葉が始まり、10月中旬には美女平へ降りてくる。「冷気切り 独り占め 秋冷高原行く」。だが、気温は最高10度前後、最低2度と低く、気候の急変にも備えた装備が必要だ。

▼坂登りからケーブル登山時代へ

 昔の歩き登山は称名滝そばから“百曲がり”「八郎坂」を3時間かけ600b登る苦難の末に弘法平へたどり着いた。弘法小屋泊(今は跡だけ)か、付近でテントを張り、2日がかりで頂上を目指した。虫が浮いた小池の水で飯ごう炊さんしたが、気圧が低く、やや半煮えだったのを思い出す。今はずっと手前の千寿ヶ原からケーブル7分で美女平(標高977b)へ。ここからはバスだ。

▼室堂から標高差500bを下る

 お勧めの高原歩きは標高2450bの室堂から1930bの弥陀ヶ原へ下るコース。初日は室堂のホテルか、地獄谷の山荘で泊り翌日歩く。その名の通り、硫化水素ガスなどがあちこちから吹き出している地獄谷に注意。上がると天狗平へ歩道が伸びている。ほとんど昔の登山道で懐かしい。今は案内板も完備。天狗平と天狗の鼻で自動車道と交差するが、大半は木道と地道。右に大日岳、左に薬師岳がそびえる。バスの音を遠くに聞きながら、振り返ると紅葉の室堂平が。獅子ヶ鼻岩は鎖場でやや注意したい。鳥のさえずりをBGMに動物の糞などを見つけて「どんな動物だろう」と想像するのも楽しい。高原といっても弥陀ヶ原まではハイマツなどの低木地帯で、一面敷き詰めたような独特の紅葉が広がる。弥陀ヶ原まで3時間半。美女平まで歩くとさらに3時間近くかかるので、ここからバスに乗って終点の美女平へ。ここまで降りると高木も多く、また違った紅葉が楽しめる。春から夏に歩くのも良い。(元朝日新聞編集委員 吉原 暢彦)問い合わせは立山黒部西日本営業所(06・6445・0359)


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