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世界的になった即席めん
朝日友の会で発行している「アサヒメイト第325号」平成17年04月1日号(発行所/朝日友の会事務局)から転載。
大阪府池田市役所向かいの駅前公園に「事始め文化の町池田」の碑が建っている。その一角に「…安藤百福氏開発による即席めんは池田に発祥し、全世界に伝播、“食文化”を変革しました…」と彫られている。
★世界で年間650億食も消費
なにしろ、昭和33年(1958)に発売され日清食品の即席めん「インスタント・チキンラーメン」は、46年目の平成16年1年間に世界で653億食も消費され、世界8カ国25工場でも生産されている。消費トップが、めんの本場、中国で277億食というのが面白い。ルーツの日本はインドネシアに次ぐ3位に甘んじ54億食と中国の5分の1。しかし、日本、人口で割ると1人が年間40食消費している計算だ。めんの長さは30aが普通だが、欧米などではフォークを使い、すする音を嫌うので20aと短くしている。
★研究小屋と鶏小屋を再現
安藤・取締役会長肝入りの「インスタントラーメン発明記念館」(入場無料)が阪急・池田駅から5分の所に誕生したのは6年前、昨年末に増築して2倍の広さに。年間10万人の見学者は今年は2倍に増えると予想。駅からの道を「麺ロード」という。
展示室に入ると中央に安藤会長が「チキンラーメン」を研究開発した自宅庭の質素な研究小屋と鶏小屋(スープを鶏ガラで採ったので模型の鶏も)再現しているのが面白い。
終戦直後、ヤミ市でラーメン店に長い行列が出来ているのを見た安藤会長が「簡単に食べられるラーメンを作ろう」と研究を開始した。その“小屋”の中には当時の開発道具が並んでいた。懐かしいヤカンはスープを入れ、めんになじませるテストで重要な役割を果たしたという。これまでに開発された即席めんのパッケージが天井にかけてずらりと「トンネル」状に貼り付けてあるのも圧巻だ。
★マイ・ラーメンが作れる
新しく出来た人気の「マイ・カップヌードル・ファクトリー」は自動販売機でカップ(300円)を買い、自由に絵やサインをしてスタッフに渡すとめんをセット、醤油、カレーなど好きなスープを選び、ネギやエビなど12種類の具から好みの4品をトッピング、包装してくれる。それを自分でエアーパッケージにポンプで空気を入れ「マイ・ヌードル」一丁上がり。2階に「手作り体験工房」。親子などで楽しそうに作っているのをガラス越しに見られる(予約・中学生以上500円、小学生300円)。小学生らが遠足で来て体験するそうだ。なおカップヌードルの誕生は昭和46年。
★即席ラーメン“宇宙を飛ぶ”
ティスティングルームでは、ここだけの限定即席めんや小ぶりの機内食などを自動販売機で買い、湯を入れて食べられる。新商品研究も熱心で今年5月には野口飛行士らが乗るスペースシャトルに醤油、味噌、カレーめんが積み込まれる予定。無重力なのでスープ味をめんに粘り込ませて一口状に小さくするなど工夫している。遂に“即席めん宇宙を飛ぶ”時代に。火曜休。072−752−0825。(元朝日新聞編集委員 吉原 暢彦)
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