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 ◆避難された方の名簿の整理 1/24

 やっと連絡のつかなかった生徒にも全て連絡がとれて幸いなことに本校の生徒で犠牲者はありせんでした。しかし、家屋の損壊やご家族に犠牲者のある生徒は増えてきます。
 ローテーションもやっと整備されて私の夜の泊まりの間隔は3日ほどあきます。それでも身体全体の疲労感は残ります。しかし、連日被災家族のフォローをしているリーダーの方の頑張りは凄いです。今日は、災害対策本部からの連絡で、「自称岡山県のボランティア議員と名のる男が、手付けを出せば50名の被災家族を受け入れると詐欺行為をしているから気をつけるように」という連絡が入っておりました。また、被災家族の家財の運搬を装って車で乗り付ける火事場泥棒がいるようです。そのような不心得者がいることは確かですが、全般的には秩序正しく平静な市民としての動きをしていると思います。
 一部マスコミが、「おにぎりが余っている」とか、「あきられている」というような報道をしていますが、家財をが失われ調理手段のなくなったなかで、過剰供給という言い方は正しくありません。提供のされかたの不備であって、現在食料提供でしか日々の生活が送れない多くの被災者にとって食料品の提供減少に繋がるこのような報道には危機感を感じます。 一部商業テレビの感情的な地震報道も下火になり関心も低下した時に罹災者の生活手段はどうなるのでしょうか。国会では、首相の「災害対策には万全を期した」という発言とそれを追求する野党の反論がテレビ画面に出ていますが、実際にこのようなやりとりが虚しく写ります。TVでは「フランス救助隊の埋もれた人を嗅ぎ出す捜索犬の作業許可が迅速にできずそれも危機時におる迅速な責任ある窓口がない」という硬直化した対応という非難が上がっていました。昨日は、温かいうどんの提供がワゴン車でありました。その後で、また同じ様なうどんのボラアンティアのうどんの提供がありました。連絡がうまくいき後の分は翌日来ていただければどんなにうれしいか。先にも書きましたが、30万人といわれるあまりにも多くの被災者と避難所があるので、どこで何が必要としているかの情報が不足しています。多くのボランティアの提供がありますが、それらの提供される内容の有効利用情報が不足しています。たとえば、携帯電話を各本部のリーダーに貸し出すとか、パソコン通信なり伝言登録による伝達、無線機の使用など必要な情報ネットワークの構築はできないものでしょうか。
 今日は、昨日に続き、避難者の方の名簿をコンピュータ部の生徒がEXCELで打ち込んでました。その一人も自宅が駄目になって近くの避難所にいるのですが、朝配付された「4日前のおにぎり」を朝御飯にして頑張ってくれました。日赤と区役所から避難者の名簿提供がありましたが、町別にソートしたものをさっそく渡しました。まだ第1次原本が出来上がったばかりなので、今晩から明日にかけて、各避難の部屋別に10冊作成して校正していただきます。そのなかには、高齢者と乳児の記載をしてもらい多くない物資の中から、それらの方に必要な物資を渡す基礎資料になります。また、漢字順にソートしたものを作り、避難者を探す手間もぐんと楽になります。部屋別に作成したのですが駐車場という項目もできました。
 帰りに、校門を入ったところに臨時の赤い郵便ポストが設置されていました。仮設トイレもかなり多く置かれました。トイレ横に手の消毒液も設置されました。徐々に生活しやすくする努力があちこちに見え始めています。

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