阪神大震災と学校の周辺  NEXT


 ◆リズムが出てきた避難生活 1/28

学校に避難された方々の生活もそれなりの落ち着きを見せてきました。今日あたりの様子を見ていますと体育館の中も2階部分を中央に廊下にあたる空間を作り、また10カ所に掃除区域を分けて、清掃一覧表と当番の木札を今日は作成してました。電話も仮設されトイレの横にはプールからポンプで給水槽までホースが引いてありました。搬入時もほとんど自治組織で行われるようになりました。給湯設備も整いお湯で食べれるインスタント物も配付できるようになりました。
昨晩は、私も泊まり今朝の4時から事務室に詰めました。前回の泊まりの時のように深夜に救援物資が搬入されるという事も事前の連絡なしに到着することはなくなりました。
仮眠するときは、トイレットペーパーのロール巻きを枕にすると良く眠れます。だんだんと工夫がされますね。今朝は一昨日から始まったというラジオ体操に参加しました。自治会の会長さんが指揮をした後に本校の体育の教師が、ペアを組ませリクレーション的なストレッチ体操も教えてました。こんなに熱心に気持ちよく身体を動かした体操は久々です。
 今朝の朝日新聞に、本校の内定生徒の就職取消の記事と取材を受けた教頭のコメントが出ていました。今後の同種の事態が他校にも出てくるのではないでしょうか。心配していた事態です。昼に自衛隊から行方不明者の名簿の確認に見えました。さっそく名前順と地域別にソートした一覧で調べてその方は入ってませんでした。近くの住所の方を紹介しましたが火災で焼け落ちた部屋に居住しておられた方で消息が掴めないのだとか。少し職員の余裕もできて昨日は、校長が自宅に帰りました。管理職は学校に待機状態でして、教頭は地震発生後初めて家に帰ります。実家から直接学校に来られて、単身赴任先には地震後一度も帰宅しておらず、当然部屋の中も寝れるスペースがあるのか室内がどうなっているのかわからないとか。

自治会の会長さんに「今、必要なボランティア活動は、何ですか?」と聞くと、「道路を年寄りが歩けるように平らにして瓦礫を一カ所に集めて欲しい」とのことでした。そうなれば八百屋の軽自動車も走るようになりあちこちで、店も開いて流通がよくなって食事も各自作れるようになるのだとか。赤ちゃんのおむつとかは、赤ちゃんの数が限られておりお湯さえ沸かせれば衛生は保てるので心配はないということでした。最も、本校の避難場所はテント生活というわけではないので、恵まれてはいますが、それでも長期の避難生活はストレスが溜まってくると思います。

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